「アポロの歌」第5話あらすじ感想！シグマ王はなぜ人間の姿に？暗殺と愛の狭間で揺れる想い

2025年3月18日に放送されたドラマ『アポロの歌』第5話では、昭吾とシグマ王を中心に、愛と死をめぐる衝撃的な展開が描かれました。

昭吾（佐藤勝利）は、レジスタンスからの命令で「シグマ王の暗殺」を幾度となく試みますが、クローンで再生される合成人であるシグマ王（高石あかり）は何度殺されても蘇ります。

そんな中、シグマ王は「愛を知りたい」という想いから、自身を人間の姿に整形し、昭吾に近づこうとします。彼女の変化は視聴者にも強い印象を与え、「かわいい」と評されるなど、物語の大きな転機となりました。

★—ネタバレ注意—★
※以下の内容には『アポロの歌』第5話のネタバレが含まれます。まだ視聴していない方はご注意ください。

アポロの歌第5話あらすじ｜シグマ王はなぜ整形して人間の姿になったのか

愛を知りたいシグマ王の根源的欲求

第5話では、シグマ王が自らの姿を整形して人間の姿になるという、衝撃的な展開が描かれました。

これは単なる変身ではなく、シグマ王自身が「愛」という人間特有の感情を理解したいと願ったことに由来します。

合成人としての機能だけでは得られない心の体験を求める姿は、視聴者にとっても強烈な印象を残しました。

もともと感情を持たない存在であったシグマ王が、「愛とは何か？」という問いに取り憑かれていく過程は非常に切実です。

それは支配者としての彼女にとって未知のものであり、禁じられた感情でもあります。

愛を知るには、人間になるしかない──その極端で純粋な思考が、整形という決断へと彼女を導いたのです。

この選択は、支配や機械的合理性を超えて、「愛に自ら身を投じようとする」シグマ王の変化を象徴しています。

感情を持たなかった存在が愛を求める姿は、同時に物語全体のテーマ性──愛と人間性への問い──を色濃く表しています。

それはただのラブストーリーではなく、「愛は本当に人間だけの特権なのか？」という根源的な問いかけでもあります。

昭吾への想いと接近のための変身

シグマ王が整形して人間の姿になることを選んだもう一つの理由は、昭吾への接近でした。

彼女は次第に昭吾に対して特別な感情を抱くようになり、その感情は単なる観察対象ではなく、心を通わせたいという欲求に変化していきます。

しかし、昭吾は合成人であるシグマ王に心を開こうとせず、何度も命を狙います。

そこで彼女は、自分が彼に受け入れられる存在になるためには、“人間の身体”を持つことが必要だと考えたのです。

愛されるには、人間の姿でなければならないという強迫的な思い込みが、彼女を突き動かしました。

それはあまりに切ない動機でありながらも、視聴者からは「かわいそうなくらいまっすぐ」という共感の声も上がっています。

実際、整形後の彼女は以前よりも柔らかく、昭吾に寄り添おうとする素振りを多く見せるようになりました。

それは強引に迫る支配者としての姿ではなく、理解されたい、触れられたいという1人の“女性”としての心そのものでした。

昭吾にとっても、その変化は少しずつ心を揺さぶる要因となっていきます。

合成人からの脱却──人間らしさへの憧れ

シグマ王が整形という手段を取った背景には、昭吾への想いだけではなく、合成人としての自分自身から脱却したいという願いも含まれていました。

彼女は支配者でありながらも、愛を知らず、感情を持たない存在として生きてきました。

しかし昭吾と出会い、言葉や行動を通じて人間らしい感情に触れるうちに、「自分も人間になりたい」と願うようになったのです。

それは命令や効率では語れない、感情という不確かなものへの憧れでした。

自分も誰かのために泣きたい、誰かの言葉で喜びたい。

そうした渇望が、整形という具体的な行動へと繋がっていきます。

彼女にとっての整形は、単なる外見の変化ではなく、心の在り方そのものを変えたいという“進化”の意志だったのです。

視聴者の間でもこの変化は高く評価され、「かわいくなった」「人間味が増した」など、見た目以上の内面の変化に共感の声が集まりました。

合成人であることに誇りを持っていた存在が、自ら不完全さを選んだという事実は、この物語の核心に触れる重要なテーマといえるでしょう。

昭吾の暗殺任務｜殺しても蘇るシグマ王との攻防

レジスタンスから課せられた「暗殺指令」

昭吾が転移した“第三の世界”では、合成人のシグマ王が人間を支配する独裁国家が広がっていました。

その中で出会ったレジスタンスのリーダー・下田は、昭吾に対してただちにある重大な使命を言い渡します。

それが、「シグマ王の暗殺」でした。

合成人による支配の終焉を目指す人類側にとって、シグマ王の存在は最大の脅威。

彼女を排除することは、人間の尊厳を取り戻すために不可欠だと考えられていました。

昭吾は一度も納得しきれないまま、「人類の希望」としてその任務を託され、宮殿へと送り込まれます。

この任務は単なる物理的攻撃ではなく、自らの感情との葛藤をも強いられる試練となっていきます。

なぜなら、シグマ王は昭吾の幼なじみ・ひろみに瓜ふたつの存在だったからです。

命を奪う対象が「愛した人の面影を持つ」──この矛盾が、彼の心を次第に蝕んでいきます。

宮殿への潜入と失敗に終わる暗殺劇

昭吾はレジスタンスの仲間・康子と共に、シグマ王が君臨する宮殿へと潜入します。

目的はただひとつ、シグマ王の暗殺。

しかしその任務は、想像以上に困難なものでした。

宮殿の中で昭吾は、シグマ王と対峙します。

ひろみと瓜ふたつの容姿、そして奇妙に人間らしい言葉を投げかけてくるシグマ王に、昭吾の手は迷いを見せ始めます。

それでも彼は銃を手にし、引き金を引こうとするのです。

ところが、その試みは何度繰り返しても失敗に終わります。

撃っても、倒しても、シグマ王は「死なない」のです。

そのたびに複製体として蘇る彼女に対し、昭吾は絶望と混乱を深めていきます。

この繰り返しは、物語の根幹である「命とは何か」「感情とはどこに宿るのか」という問いを強く印象付けます。

そして、暗殺という目的自体が徐々に意味を失っていく瞬間に、視聴者もまた感情を大きく揺さぶられるのです。

何度も殺されても蘇るシグマ王の“無限再生”の秘密

昭吾がどれほどシグマ王を殺そうとしても、彼女は決して死にません。

その理由は、シグマ王が「合成人」であり、クローン技術によって再生される存在だからです。

つまり、肉体を破壊されたとしても、同一の意識と記憶を持った新たな身体が、何度でも“起動”するのです。

この“無限再生”の構造は、人間にとっての死や命とは全く異なる価値観を映し出します。

視聴者にとっても、「死んでも蘇る存在に対して、愛や憎しみを抱けるのか？」という問いが投げかけられているように感じられます。

そして何より恐ろしいのは、そのたびに彼女が“昭吾のために”蘇ってくるということ。

この構図は、単なるSF的なギミックではなく、愛の一方通行、そして執着の極みをも描き出しています。

シグマ王の再生は、「愛されたい」という一心によるものであり、人間以上に“愛に取り憑かれた存在”とすら言えるかもしれません。

その姿に、視聴者は恐怖と哀しみ、そして共感すら覚えるのです。

愛と憎しみの境界線｜2人の関係性が揺れる瞬間

命を奪いながら芽生える奇妙な絆

昭吾とシグマ王の関係は、第5話でさらに複雑さを増していきます。

昭吾は暗殺という使命を背負いながら、何度もシグマ王の命を奪おうとします。

しかし、それと同時に、彼女に芽生えた「愛の感情」に触れるたび、心は揺れ動いていきます。

この奇妙な感情の交差は、見ている側にも「これは恋なのか、それとも執着か」と問いかけてくるようです。

強く求められるほどに拒絶したくなり、殺そうとするほどに情が深まっていく。

それはまさに“愛と憎しみは紙一重”という言葉の具現化と言えるでしょう。

視聴者からは「なんで殺したいのに泣きそうになるの？」「この感情って何？」といった声も上がっており、

理性と感情のせめぎ合いを描く演出が、強い共感を呼んでいます。

この回を通じて、昭吾とシグマ王の関係は「敵」と「愛する人」という二項対立を超えて、もっと原始的で混沌とした“感情の渦”へと突き落とされていくのです。

「愛を知らない」シグマ王と「愛を拒む」昭吾の対比

『アポロの歌』第5話で特に象徴的だったのが、「愛を知りたい」シグマ王と、「愛を拒絶してきた」昭吾という、真逆のスタンスを持つ2人の対比です。

シグマ王は、人間の持つ愛という感情を理解しようと、必死に昭吾に近づき、身体や言葉で“愛の行為”を求め続けます。

その姿は支配者というよりも、むしろ純粋な渇望に満ちた「愛に飢えた子ども」のように見えます。

一方の昭吾は、幼少期のトラウマから「愛は人を苦しめるもの」と信じ込んでいる青年。

人を愛することに怯え、逃げ、否定してきた彼にとって、シグマ王の強い愛情表現はむしろ恐怖に近い存在だったのです。

そんな彼が、何度も接するうちに次第に彼女の内面に触れ、心を開きかける──この変化は、観る者の胸を打たずにはいられません。

つまりこの2人は、「愛に向かうために、全く逆方向から歩いてきた存在」なのです。

だからこそ惹かれ合いながらも、決して簡単には結ばれない。

そこにこそ、この物語が放つ切実な美しさが宿っているのだと感じさせられます。

高石あかりの演技力が爆発｜3役の演じ分けに賞賛の声

ひろみ・リリ・シグマ王、それぞれの個性と存在意義

『アポロの歌』でW主演を務める高石あかりが、1つの物語の中で3役を演じ分けるという難役に挑んでいます。

彼女が演じているのは、昭吾の幼なじみであるひろみ、第一世界の人格を持つリリ、そして第三世界の支配者であるシグマ王です。

この3人はすべて見た目は似ていますが、内面はまったく異なっており、それぞれ異なる存在意義と背景を持っています。

ひろみは、昭吾にとって“初めての愛”を象徴する温かく素朴な存在。

リリは、奔放で自由な女性として昭吾の運命に影響を与え、

そしてシグマ王は、感情を持たなかった存在が「愛」に目覚めていく過程を体現するキャラクターです。

この3役を同じ女優が演じているからこそ、「昭吾の中にある愛の原型」を視聴者にも明確に伝えることができています。

役ごとに声色、表情、立ち振る舞いを見事に切り替える高石あかりの演技力には、SNSでも絶賛の声が相次ぎました。

演技力にSNSでも称賛の声多数

高石あかりの3役演じ分けに対して、SNSでは放送直後から称賛のコメントが続出しました。

X（旧Twitter）では「演技の振れ幅すごすぎる」「全員同じ人とは思えない」といった投稿が数多く見られ、

その演技力に驚きと感動の声が広がりました。

特に第5話でのシグマ王の描写は、これまでの“感情を持たない存在”から、「愛に目覚めたひとりの女性」としての切実な表情へと変化していきます。

この演技の移り変わりは、視聴者の感情に強く訴えかけ、

「泣いた」「こんなに感情が動いたの久しぶり」といった感想が相次ぎました。

また、「ひろみ・リリ・シグマ王のどの役も魅力的」「ここまで役に命を吹き込める若手女優は貴重」といった声も。

視聴者はもはや“誰が本物”かではなく、“すべてが本物”として受け入れ始めている──そんな印象すら受けます。

高石あかりの演技は、物語のリアリティを支える大きな柱となっていることは間違いありません。

視聴者の反応｜衝撃の連続に「号泣した」「感情ぐちゃぐちゃ」

X（旧Twitter）でトレンド1位に！放送直後の反響

『アポロの歌』第5話放送後、SNSでは「#アポロの歌」が日本のトレンド1位を記録しました。

話題の中心となったのは、昭吾とシグマ王の告白シーン、そして前代未聞のベッドシーンでした。

「こんな展開くると思わなかった」「あまりに感情が揺さぶられて息できない」など、視聴直後の反応がX上に次々と投稿されました。

特に「結ばれようとしても結ばれない」2人の関係性に、

「泣いた」「この恋は報われないの？」「こんなに切ないなんて」といったコメントが目立ちました。

また、高石あかりの演技にも多くの注目が集まり、「あの告白の目の演技、鳥肌だった」と演技力への賞賛も同時に寄せられています。

放送後わずか1時間で数万件の投稿がされるなど、その熱量は異例。

ドラマイズム枠では異例の盛り上がりを見せており、作品の枠を超えて社会的現象に近い注目を集めています。

「結ばれそうで結ばれない」2人に共感の嵐

第5話で描かれた昭吾とシグマ王の関係は、まさに「結ばれそうで結ばれない」運命の象徴でした。

何度も命を狙いながらも、心の奥では惹かれ合う2人。

その複雑で切ない距離感に、視聴者の感情は一気に揺さぶられました。

SNS上では「こんなにも一緒になってほしいと思ったのに…」「つらい、報われない恋が苦しい」といったコメントが殺到。

特にシグマ王が愛を求める姿に対して、「誰よりも人間らしいじゃん」「彼女を救ってあげてほしい」という共感の声が多数見受けられました。

一方で、昭吾の葛藤にも共鳴する声があり、「人を愛するってこんなにも苦しいのか」と涙した視聴者も多かったようです。

恋愛ドラマとは一線を画す、“パラレルラブストーリー”というジャンルを超え、

愛そのものの定義や在り方に迫る描写が、共感と共に深い余韻を残したエピソードとなりました。

だからこそ、この2人の行く末を見届けたいという声が、次回への期待となって広がっているのです。

シグマ王編、今後の展開は？第6話への期待と予想

レジスタンス側との衝突と、昭吾の選択とは

第6話では、昭吾がついにシグマ王を連れてレジスタンスのアジトへ逃げ込むという、重大な展開を迎えます。

ただし、そのシグマ王はすでに山部（ふかわりょう）の手によって“老婆の姿”へと変えられていたという衝撃的な状況。

昭吾の中で、愛すべき存在としてのシグマ王と、人類の敵としての彼女の間で揺れ動く感情が、ついに選択を迫られることになります。

しかし、老婆に変えられていたとはいえ、正体を見破られたシグマ王に対して、

レジスタンスのメンバーは怒りをあらわにし、殺意すら抱き始めます。

その中で昭吾がどんな行動を取るのか──それは物語の核心に大きく関わるターニングポイントとなるでしょう。

「第三世界」の終盤に向けた物語の行方

第6話は「第三世界」編の終盤に差し掛かる重要な回であり、物語の軸である“愛とは何か”という問いが、さらに深く描かれていくことになります。

老婆の姿となったシグマ王、彼女を守ろうとする昭吾、そして抹殺しようとするレジスタンス──

この三者の思惑が交錯する中、昭吾の心がどこに向かうのかが焦点になります。

また一方で、合成人の宮殿では恐ろしい事態が進行していることも明かされ、第6話は人間と合成人、両サイドの緊迫感が同時進行する形で描かれます。

それにより、単なる恋愛劇を超えた“種族間の存続と衝突”という重いテーマにも踏み込んでいくのです。

視聴者の間では「シグマ王はこのまま退場してしまうのか？」「昭吾は次の世界へ進むのか？」といった考察も飛び交い、

最終話へ向けた布石として非常に重要なエピソードになると予想されています。

アポロの歌第5話 シグマ王をめぐる愛と再生の物語まとめ

『アポロの歌』第5話は、「愛を知らない存在が、愛を知ろうとする物語」として、シリーズの中でも特に感情を揺さぶるエピソードでした。

昭吾とシグマ王の間に生まれた感情は、愛か、執着か、あるいは哀しみか。

それを断言できないからこそ、視聴者の心を深く捉えたのだと思います。

暗殺という過酷な任務の中で、シグマ王の“人間になろうとする努力”に触れ、

昭吾もまた、自分の中にあった愛のトラウマと向き合わされることになります。

この二人の関係性は、単なる恋愛ドラマではなく、「生と死」「人間と非人間」「感情と無感情」の間にある“境界線”そのものでした。

そして第6話以降、シグマ王の正体を知ったレジスタンスとの対立、昭吾の葛藤はさらに深まっていきます。

この先、彼らは“愛”という答えにたどり着けるのか──

「アポロの歌」は、観る者一人ひとりに「愛とは何か」を問いかけ続ける作品であることを、改めて印象づける回となりました。